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テレビに取り上げられる方法とは?元TV番組ディレクターが解説

テレビに取り上げられる方法とは?元TV番組ディレクターが解説

広報・PR担当者の多くが、「業務の効果測定やゴールが曖昧」「SNSの運用方法」「予算・人材不足」「広報部門の権限不足」「効果的なメディアリレーション」といった課題を抱えているのではないでしょうか。本記事では、その中でもテレビメディアとの関係構築にあたる「メディアリレーション」に特化して解説します。

「数値目標としてテレビ取材を掲げ、プレスリリースを送っているものの、なかなか効果が出ない」と悩む広報・PR担当者に向けて、元テレビディレクターが多数在籍する当社のディレクター監修のもと、“無料でテレビに取り上げてもらう方法”をお伝えします。

TVに取り上げられるメリットとは?

下の図は、総務省が発表しているデータです。「テレビ離れ」と言われ始めてから年月が経ちますが、テレビの視聴時間は今も長く、年代によってはインターネットの利用時間よりもテレビの視聴時間の方が長くなっています。

主なメディアの平均利用時間(全年代・年代別)

■ 平日

令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(平日)

■ 休日

令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査(休日)

(出典)総務省情報通信政策研究所「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」

また、2021年にZ総研が行った調査によると、Z世代の約6割が「毎日テレビを見る」と回答しています。

Z総研 リアルZ世代コミュニティ所属のメンバーへのアンケート

(引用)Z総研「リアルZ世代コミュニティ所属のメンバーへのアンケート」より

現在は、スマートフォンを片手にテレビを見ながら、気になったことをその場で検索する「ながら見」をする人も増えています。ほかにも、テレビ番組の内容がX(旧Twitter)のトレンドに上がることも少なくありません。

こうしたことからも、認知拡大という側面では、テレビの影響力はまだまだ大きいといえます。

知って損なし!TV制作のフローとは?

「なぜテレビ制作のフローを?」と思われた方も多いかもしれませんが、テレビ制作スタッフの行動を理解することで、効果的なアプローチが可能になります。その行動を知るには、スタッフがどのような仕事をしているのか、またどのようなフローでテレビ番組が作られているのかを知っておく必要があります。

一般的なレギュラー番組は、下の図のようなフローで制作されています。

レギュラー番組の制作フロー

それでは、一つずつ見ていきましょう。

1.担当制作会社の振り分け

放送日が確定すると、テレビ局が担当の制作会社を振り分けます。レギュラー番組には、複数の制作会社が入っているケースが多くあります。ちなみに、筆者が担当していた「深イイ話」という番組では、5社の制作会社が放送回をそれぞれ担当していました。

2.テーマ決め

主にテレビ局が、放送回に掲げるテーマを決めます。テーマはおおむね2か月前までに決定されます。

ここでのポイントは、テーマが2か月前に決まること、そして制作会社の振り分けが済んでからテーマが決まるという点です。

3.企業(ネタ)探し

3番目は、取材する企業やネタのリサーチです。番組制作会社はもちろん、この段階ではリサーチを専門に行う会社も加わり、それぞれが放送回で取り上げる企業やネタを探します。ここでは、インターネットや雑誌、新聞などから取り上げられそうなネタを探します。

ただし、このリサーチは限られた時間の中で行っているため、網羅的に情報を集めきれていないのが現状です。この作業を行っている時期にテーマに沿った情報が手元に届くと、取り上げられる優先度が高くなる傾向があります。

4.取材先候補の選定

4番目は企業の選定です。リサーチで見つけた企業を持ち寄り、番組で取り上げる企業を複数選定します。選定条件としては、放送日までに撮れ高が見込めそうか、旬の話題性があるかが重視されます。

5.企業リサーチ

5番目は企業リサーチです。制作会社は企業の情報をより深掘りするために、業界を取りまとめる協会などにヒアリングを行ったり、専門家に話を聞いたりしながら事前調査を行います。過去には実際に、このリサーチで業界内の評判が悪いことが分かり、候補から外したこともありました。

6.企業へのヒアリング

6番目はヒアリングです。ここからは、仮確定の企業へ直接連絡を取り、事前ヒアリングを実施します。放送に向けて撮影が可能か、また撮れ高が見込めるかを確認します。

7.取材企業の決定

7番目は最終ミーティングです。仮確定としていた候補企業について、ヒアリングした情報を持ち帰り、テレビ局と制作会社の間で取材する企業を最終選定します。実際に企業へヒアリングすると、VTRを構成するには情報やデータが足りない場合も多くあります。そのため、尺を埋めるだけの情報量があるか、そして視聴者に興味を持ってもらえるネタであるかが重要になります。

テーマ決めの部分でも触れたとおり、テーマは2か月前には固まってしまいます。取り上げてもらいたい時期があるのであれば、2か月前から行動しておくとよいでしょう。

そもそもどんな会社がTVに取り上げられるの?

TVに取り上げられる会社の特徴1:放送回に挙げているテーマに沿っている

まずは、番組が求めているテーマに沿っているかどうかです。テーマは、世の中の最新事情や季節、「旬」なども踏まえて決められます。例えば、おうち時間が増えていることから、自宅での食事や家電に関する情報が選ばれやすくなるといったことがあります。

TVに取り上げられる会社の特徴2:撮影した内容でストーリー(構成)が作れる

次は、「プロジェクトや業務の起承転結を、放送日の1週間前まで追えるか」です。テレビ制作スタッフは企業を取材するうえで、例えばその企業の商品がどのように開発され、販売戦略がどう立てられ、ユーザーの手元に届いたときにどのようなリアクションが撮れるのかを常に考えています。

そのため、商品が優れている企業があっても、ほかにプロジェクトが走り出すタイミングで取材に入れる企業が見つかれば、撮れ高の多そうな企業の取材を選ぶ場合もあるのです。

TVに取り上げられる会社の特徴3:撮れ高が見込める

「過去に取材された映像や会社紹介などの公式映像があり、撮れ高が見込める」ということです。制作会社として最も懸念しているのは、先ほどお話ししたように、取材をしたものの情報量や撮れ高が足りず、尺がまったく埋まらなかった場合にどうするかという点です。

事前にある程度、撮れ高をイメージできる情報があると、制作側はとても安心できます。

撮れ高が見込めると判断した事例

過去に、高所で作業する職人を特集する番組を制作することになった際、風力発電の風車をメンテナンスする企業を取材できないかという話になりました。しかし、テレビ制作スタッフの誰も取材した経験がなかったため、風車のメンテナンスはどこまで撮影でき、何が撮れるのかがまったくイメージできませんでした。

ところが、その会社は映像制作会社に依頼して作業員にカメラを付けて撮影し、編集した映像をYouTubeに公開していました。そのおかげで、テレビで取り上げても撮れ高が見込めると判断でき、結果として取材を依頼したということがありました。

このほかにも、取り上げられる理由として、「人物にカリスマ性がある」「目新しい事業や取り組みを実施しており、それによって成果が出ている」「番組スポンサーの競合ではない」といったことが挙げられます。

まとめ

ここまで、テレビに取り上げられるメリットや番組制作のフロー、どのような企業がテレビに取り上げられているのかを解説してきました。

テレビに取り上げられるためには、時期や話題、人気、実績といった要素が大切になります。とはいえ、「そうした要素が見つからない」という方もいるのではないでしょうか。

その場合でも、心配はいりません。ぴったり当てはまらなくても、少し話題になっている、時期が近いというだけでも十分です。まずはアプローチすることが大切です。なぜなら、制作スタッフもネタ探しにとても困っているからです。

定期的に連絡を取り合い、コツコツとメディアリレーションを続けていきましょう。

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