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「開発満足度3割」の歪んだSIer業界構造を打破する。株式会社GeNEE・日向野氏が貫く「一気通貫」の美学
株式会社GeNEE
代表取締役 日向野 卓也様
- 目次
日本のIT開発現場において、システム完成後に不満を抱くクライアントは7割から8割(※)にのぼるというデータがある。この「理想と現実の乖離」が常態化するIT業界に一石を投じ、顧客の事業成長に真正面から向き合う企業がある。株式会社GeNEE(ジーン)だ。
代表取締役の日向野 卓也氏は、大学生時代にiPhoneが日本に上陸したことをきっかけにアプリ開発の世界へ足を踏み入れた。市場が生まれ始めた黎明期の熱狂を原体験に持つ日向野氏が、なぜ今、コンサルティングから開発までを網羅する「一気通貫型」のビジネスモデルにこだわるのか。その背景には、既存の業界構造に対する冷静な分析と、情熱的な挑戦心があった。
「認識のズレ」を許さないクライアントファーストの徹底
GeNEEが展開するのは、システム開発、スマホアプリ開発、DX・ITコンサルティング、MVP開発、AI開発、そしてセキュリティに関わる脆弱性診断やシステム監査の6事業だ。多岐にわたるサービスを支える根幹のバリューとして、日向野氏は「クライアントファースト(お客様第一)」を掲げる。(参照:GeNEE Value)
「エンジニア側がしっかりしたものを作ったと思っていても、お客様側からすると『もっとこうしたかった』という認識のズレが生まれやすい。これがこの業界の一つの特性です」と日向野氏は指摘する。このズレを解消するため、同社では企画構想段階から徹底したヒアリングと要望の汲み取りを最優先事項としている。
また、テクノロジーの移り変わりが激しい同IT業界において、現状維持は後退と同義だ。二つ目のバリューとして掲げる「積極的な挑戦」を通じ、研究開発や最先端技術の実証を行うことで、顧客の業務効率化や売上向上(トップラインの向上)に直接寄与する体制を整えている。
「机上の空論」を排す。コンサルと開発の分断を埋める強み
GeNEEの最大の強みは、企画構想という最上流工程から開発までを「一気通貫」でサポートできる点にある。一般的な業界構造では、戦略を練るコンサルティングファームと、実装を担う開発会社が分断されているケースが多い。日向野氏によれば、この分断こそがプロジェクトの障害になるケースが多いという。
日向野氏:「コンサルタントが机上の空論で風呂敷を広げても、実際のデリバリー段階で開発サイドが『これはできません』という話になり、結果としてお客様にデメリットが生じてしまう。弊社はそこを一貫して担うことで、お客様が安心して上流から下流まで依頼できる環境を提供しています」
顧客の考えを伺ったうえで最適なプランをプロポーザル(提案)し、了承を得てから開発に入る。このフローにより、高い納得感と実効性を両立させている。
意思決定の速度が組織の「自走力」を生む
経営者としての日向野氏は、「即断即決」を信条としている。不確実性が極めて高いもの以外、全貌が70%近く見えている事案については、その場で回答を出すことを心がけているという。
日向野氏:「私が指示を出す立場で停滞してしまうと、組織全体の効率性が低下し、鈍化するリスクに見舞われます」
このスピード感は、日向野氏が理想とする「自走する組織」の構築にも繋がっている。
プロジェクトマネージャーが能動的にメンバーへ介入し、メンバー自らも単なるエンジニアリングに留まらず自発的に報連相を行う。そうした「自ら動く」姿勢を持つ「自走力」を持つ組織こそが、質の高いアウトプットを生む唯一の道だと確信しているからだ。
「やり抜く力(GRIT)」と「楽しむ心」で困難を越える
事業運営において困難に直面した際、日向野氏の支えとなっているのは「GRIT(グリット)」という言葉だ。ガッツ、レジリエンス(耐久力)などを含む「やり抜く力」こそが、結果を出すための絶対条件だと語る。
また、幕末の志士・高杉晋作の「おもしろきこともなき世をおもしろく 住みなすものは心なりけり」に通じる考え方も大切にしている。いかなる場所でも成果を出すためには、自分自身がその状況を楽しむ必要があるという、プロフェッショナルとしての矜持だ。
未来への4つのビジョンと、次世代へのメッセージ
GeNEEは今後5年から10年にかけて、4つの領域でさらなる拡大を目指している。
- SIer領域:基盤となる開発事業のさらなる増強
- DXコンサルティング領域:企画構想力の強化
- 企画型SaaSビジネス領域:建設業特化型の勤怠管理「ケンスマ」及び生産管理「セイカン」の普及浸透
- 新規事業の創出:若手中心のアイデアをスピンオフし、新たな柱を増やす
最後に、起業や新たな挑戦を志す若い世代へ、日向野氏は次のようなエールを送った。
日向野氏:「起業に失敗はつきものです。しかし、失敗を何度も経験した先に成功がある。一回の失敗で諦めず、継続的に取り組む姿勢があれば、必ず結果はついてきます」
顧客に寄り添い、技術を磨き、そして何よりやり抜く。GeNEEが示すその歩みは、日本のデジタル変革を加速させる確かな道標となっている。
※ ソフトウェア開発分析データ集(最新版およびバックナンバー)
プロジェクトの工期、コスト、品質に関する実態が詳細にデータ化されており、期待値と実績の乖離が分析されています。
※ IPA 報告書公開ページ
顧客と開発側の認識のズレ(合意形成の難しさ)について、三菱総合研究所への委託調査結果がまとめられています。
記事要約
- 創業の原点と事業内容:iPhone上陸時のアプリ開発体験を原点に創業。現在はシステム開発からDXコンサル、AI、セキュリティ診断まで6事業を展開する。
- 顧客満足へのこだわり:業界に多い「認識のズレ」を防ぐため、クライアントファーストのヒアリングを徹底。最新技術への積極的な挑戦を通じて顧客の売上・効率向上に貢献する。
- 独自の強み:コンサルと開発の分断を防ぐ「一気通貫」のサポート体制。机上の空論に終わらせない、実効性の高いプロポーザル(提案)が信頼の源泉となっている。
- 組織と経営哲学:組織の鈍化を防ぐ「即断即決」の意思決定と、自発的に動く「自走する組織」を理想とする。「GRIT(やり抜く力)」と「楽しむ心」を大切に、困難を乗り越える姿勢を貫く。
- 今後の展望:SIer・DX/ITコンサル事業の拡大に加え、自社SaaS(勤怠管理・生産管理)の普及、若手主体の新規事業子会社化を4本柱として成長を目指す。
取材企業の概要
- 企業名
- 株式会社GeNEE
- 住所
-
〒106-0032
東京都港区六本木1-4-5 森ビルアークヒルズサウスタワー
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